内臓脂肪を落とす科学的な方法ランキング【第6位〜第4位】結論が割れる断食から、確実性の高い食物繊維まで

「お腹まわりが気になってきた」「健康診断で内臓脂肪を指摘された」——そんな方に向けて、このブログでは科学論文だけを根拠に、内臓脂肪を減らす方法をランキング形式で紹介しています。

今回は第6位から第4位まで。断続的断食、高タンパク質×カロリー制限、水溶性食物繊維の3つを取り上げます。中には「思っていたより効果がはっきりしない」という意外な結果も含まれています。

なお内臓脂肪(VAT: Visceral Adipose Tissue)は、お腹をつまんでわかる皮下脂肪とは別物で、CTやDXAといった機器でしか正確に測定できません。今回紹介する研究は、いずれもこうした精密機器でVATを直接測定したものに限定しています。


第6位:断続的断食・時間制限食(TRE)— 実は評価が割れている

16時間断食、いわゆるプチ断食は、ここ数年で一気に広まった方法です。しかし内臓脂肪という一点に絞ると、研究結果は実は真っ二つに割れています。

2025年にNature Medicine誌に掲載された研究では、早い時間帯に食事を済ませる「早期TRE(Time-Restricted Eating)」が、内臓脂肪と心代謝の健康を改善したと報告されました。時間帯を工夫するだけで体の中身が変わる、という希望が持てる結果です。

ところが同じく2025年に発表された、女性を対象とした13件のランダム化比較試験(RCT)のメタ解析では、体重こそ減少したものの、内臓脂肪そのものには統計的に有意な変化が見られなかったと結論づけられています。

つまり断食は「体重を落とす」効果は比較的はっきりしている一方で、「内臓脂肪だけを狙い撃ちで落とす」方法としては、まだ科学的な決め手に欠けるというのが正直なところです。もし断食を取り入れるなら、内臓脂肪を狙った即効薬としてではなく、無理のない食習慣の一つとして考えるのが現実的でしょう。

根拠論文

  • Dote-Montero et al., Nature Medicine, 2025, 31(2):524-533(早期TREがVATと心代謝の健康を改善)
  • 女性対象メタ解析13RCT, Frontiers in Nutrition, 2025(体重は減少もVAT・体脂肪に有意差なし)
  • Jansen et al., 4週間ADF vs TRE比較RCT, 2025(隔日断食の方がTREより脂肪量減少効果が大きい傾向)

第5位:高タンパク質摂取×カロリー制限 — 「制限だけ」より一歩踏み込む

ダイエットの王道であるカロリー制限に、もう一工夫加えるとどうなるか。107人を対象にしたランダム化比較試験がヒントをくれます。

このRCTでは、通常のカロリー制限を行ったグループでも内臓脂肪は減少しましたが、高タンパク質を追加で摂取したグループでは、その減少幅がさらに大きくなりました。具体的には、高タンパク質群が平均マイナス20.8平方センチメートルだったのに対し、通常群はマイナス14.5平方センチメートルという結果です。

タンパク質には満腹感を高める効果があり、食事全体の量をコントロールしやすくなります。加えて、カロリーを制限している最中でも筋肉量を保ちやすいため、基礎代謝が落ちにくいというメリットも考えられています。「カロリーを減らす」だけでなく、「何を減らして、何を残すか」という質にまで踏み込むことが、内臓脂肪対策では意味を持つということです。

根拠論文

  • Protein supplementation during energy-restricted diet, Scientific Reports, 2021, n=107(高タンパク質群でVAT減少幅が有意に大きい:-20.8cm² vs -14.5cm²)

第4位:水溶性食物繊維を増やす — コストゼロで内臓脂肪だけに効く

ここからは、比較的エビデンスがはっきりしている方法です。

ウェイクフォレスト大学が1,114人を5年間追跡したCT研究によると、水溶性食物繊維を1日10グラム増やすごとに、内臓脂肪の蓄積率が5年間で3.7%減少しました。水溶性食物繊維は、オーツ麦、豆類、野菜、果物などに多く含まれています。

この研究で特に興味深いのは、水溶性食物繊維の効果が皮下脂肪には表れず、内臓脂肪だけに選択的に働いていたという点です。腸内環境を整えることで炎症が抑えられ、それが内臓脂肪の蓄積を抑制する経路につながっているのではないかと考えられています。

特別な運動器具もサプリメントも必要なく、日々の食事に野菜や豆類、オーツ麦を少し多めに取り入れるだけ。コストゼロで始められる対策として、優先度は高めです。

根拠論文

  • Hairston et al., IRAS Family Study, Obesity, 2013/ScienceDaily要約, 2011(水溶性食物繊維10g増でVAT蓄積率-3.7%、皮下脂肪には無関係)

まとめ:第6位〜第4位から見えること

3つを並べてみると、内臓脂肪へのアプローチにも「確実性の差」があることが分かります。

  • 断続的断食(第6位):体重管理には有効でも、内臓脂肪への効果は研究によって結果が分かれており、まだ結論が出ていない
  • 高タンパク質×カロリー制限(第5位):カロリー制限単体より一歩踏み込んだ、再現性のある付加的効果
  • 水溶性食物繊維(第4位):コストゼロで、内臓脂肪に選択的に効くという、優先度の高い習慣

次回は第3位〜第1位、睡眠・飲酒・運動という、より効果の大きい方法を取り上げます。すでに公開しているショート動画シリーズ「内臓脂肪を落とす科学的ランキング6選」もあわせてチェックしてみてください。


本記事は査読論文・ランダム化比較試験・大規模コホート研究のみを根拠にしています。個々の健康状態によって適切な対策は異なりますので、持病がある方は医療機関にもご相談ください。

「お腹まわりが気になってきた」「健康診断で内臓脂肪を指摘された」——そんな方に向けて、このブログでは科学論文だけを根拠に、内臓脂肪を減らす方法をランキング形式で紹介しています。

今回は第6位から第4位まで。断続的断食、高タンパク質×カロリー制限、水溶性食物繊維の3つを取り上げます。中には「思っていたより効果がはっきりしない」という意外な結果も含まれています。

なお内臓脂肪(VAT: Visceral Adipose Tissue)は、お腹をつまんでわかる皮下脂肪とは別物で、CTやDXAといった機器でしか正確に測定できません。今回紹介する研究は、いずれもこうした精密機器でVATを直接測定したものに限定しています。


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