ダイエットで話題のGLP-1。減った体重の2〜4割は“筋肉”だった

「体重は落ちたのに、なんだか体がたるむ」

Ozempic、Wegovy、Mounjaro、Zepbound――。 いわゆる「GLP-1」と呼ばれる薬で体重を落とす人が、世界中で急増しています。

数字だけ見れば、たしかに成功です。 でも、こんな声を聞くようになりました。

「痩せたのに、前より疲れやすい」 「体重は減ったのに、体がたるんで見える」 「階段がしんどくなった気がする」

実はこの“なんとなくの違和感”、最新の研究がその正体を裏づけはじめています。

薬で痩せた人は、「動かなくなっていた」

2026年6月、シカゴで開かれた米国内分泌学会の年次総会(ENDO 2026)で、こんな研究が発表されました。

肥満を持つ成人753人について、電子カルテとFitbit(活動量計)の実データを突き合わせ、GLP-1薬を始める前と後を比較したものです(米国立衛生研究所の大規模プログラム「All of Us」のデータを使用)。

結果は――

  • 1日の歩数:5,047歩 → 4,487歩(▲約560歩)
  • 中〜強度の運動時間:約28分 → 約22分(▲約6分)

薬で体重は順調に落ちているのに、人はかえって動かなくなっていたのです。 減り方がいちばん大きかったのは、男性と、関節や筋肉に痛みを抱える人たちでした。

研究を率いたMaharjan医師は、こう述べています。 「体重が減れば自然と活動が増えると多くの人は思い込んでいる。だが、私たちの研究は逆を示している」

なぜ、これが問題なのか ―「減った中身」の話

ここがいちばん大事なところです。

GLP-1薬が落とすのは、脂肪だけではありません。 研究によれば、減った体重の20〜40%は“除脂肪量”=主に筋肉だとされています。

つまり、薬を使うと体の中ではこんなことが同時に起きます。

  1. 食欲が抑えられ、食べる量が減る(→ 筋肉が落ちやすい状態)
  2. なぜか活動量も落ちる(→ 筋肉を守る刺激も減る)

この“ダブルパンチ”で、体重計の数字は良くなっても、筋肉・骨・「いざという時に動ける力」が静かに削られていく。 これが、研究者たちが鳴らしている警鐘です。

SQUEEZOOの立場:「薬はダメ」ではありません

ここで誤解のないようにお伝えします。

私たちは「薬で痩せるなんて」と否定する立場ではありません。 GLP-1は本来、糖尿病などの治療に使われてきた薬で、医師の判断のもとで大きな助けになる人がたくさんいます。それを必要とする人を責める話では、まったくありません。

私たちが伝えたいのは、もっとシンプルなことです。

薬で“脂肪も筋肉も”落ちるなら、筋肉を守る仕事が、これまで以上に大切になる。

そして、筋肉を守る最大の手段は――薬でもサプリでもなく、身体活動、とりわけ週に少しの筋トレです。研究者自身も、ここを明確に指摘しています。

薬を使っている“今”こそ、やってほしい2つだけ

難しいことは要りません。SQUEEZOOがいつもお伝えしている通り、「続けられる量」から始めれば十分です。

  1. 週2回の筋トレ 全身を“押す・引く・しゃがむ”の大きな動きでOK。自重でも、家のペットボトルでも始められます。減量中の筋肉を守る、いちばんの保険です。
  2. 歩数を“元に戻す”意識 薬を始めて知らないうちに減った500〜600歩を、まず取り戻す。新しく増やすより、戻すほうがずっとラクです。

体重を「減らす」フェーズは薬が助けてくれるかもしれません。 でも、減ったあとの体を「使える体」に保てるかどうかは、運動にかかっています。

数字が落ち着いた、その先へ

SQUEEZOOがめざすのは、お客さまがいつか私たちを“卒業”して、自分の体を自分で管理できるようになること。

薬は、スタートを助けてくれる強力なツールかもしれません。 だからこそ、その先で「筋肉を守る習慣」をいっしょに作ること――それが、薬の時代におけるパーソナルトレーナーの役割だと考えています。

「薬で痩せたけれど、体に自信が持てない」 そんな方こそ、一度ご相談ください。あなたの“今の体”に合わせた、続けられる一歩を設計します。


注記(信頼性のための補足)

  • 本記事で紹介した研究は、学会(ENDO 2026, 2026年6月14日発表)での発表段階であり、まだ査読付き論文として出版されていません。今後数値が更新される可能性があります。
  • これは観察研究であり、「薬が人を怠けさせる」という因果関係を示すものではありません。
  • 対象は肥満を持つ成人(約8割が女性)です。すべての人に同じことが当てはまるわけではありません。

出典:Endocrine Society 年次総会 ENDO 2026(Maharjan ら)/NIH “All of Us” Research Program/報道:ScienceDaily, Fox News, Healthline ほか(2026年6月)

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